製本作業に自ら関わったことのある人はどれくらいいるのでしょうか。
製本にかかわる仕事に就いている人は、ほとんどの場合、機械で製本作業を行ってしまうでしょう。
職場で大量に製本が必要となった場合には、外注してしまう方法が簡単かもしれませんが、教育マニュアルのように少数ですむのであれば自分で行った方がよい場合もあります。
私も新人が入社する時期には教育マニュアルを作ったことがあったのですが、意外ときれいに作ることは難しいものでした。

製本の基本的な流れ

製本の仕方として、私が行った方法は中綴じの方法です。
教育マニュアルは私の手元に印刷された状態で届きました。
用意するものは製本テープと定規とハサミやカッターがあれば充分です。
まず最初に教育マニュアルをホチキスでまとめておきます。

この方法を中綴じといい、端から5ミリぐらいのところにホチキスをすると良いでしょう。
上下だけをとめておくと真ん中から外れてしまう可能性があるので、上下と真ん中の3カ所をとめておきます。
次に製本テープは用紙の高さに合わせてカットします。
教育マニュアルを裏返しにして机に置いて製本テープの隣に並べます。

用紙を持ち上げて左下から上に向かって少しずつゆっくり用紙を接着面にのせていきます。
下から上にかけて接着面に用紙をのせることができたら製本テープを折り返し、背表紙をあわせます。
残り半分は裏紙を外して少しテープを引っ張りながらはっていくと良いでしょう。
中央部分から両端に向かってはっていくときれいに貼ることができます。

新人が初めて目を通すものだから

この教育マニュアルは、入社した新人が初めて目を通すものです。
もしもこのマニュアルの製本の仕方が雑であったり、外れている部分があるなどすれば、入社した新人はこのようなものしか作れない会社だと思ってしまうかもしれません。
そのため細心の注意を払って私はこれを作成しました。

例えばホチキスで留める前にマニュアルを半分に折り畳んだのですが、それを適当に折り畳むのではなく、しっかり端と端を合わせ、折った時にぴったりとあわさるように折りました。
ホチキスを使ってとめる際にも、しっかりすべての枚数がホチキスに刺さっているかどうかを確認したり、実際に数ページ開いてみて読みにくくないかなどもしっかりと調べました。

これから仕事を始める新人が熱意を持って仕事に臨むためには、やはり渡すものやこちらの対応も非常に重要になるでしょう。
こんな思いにまで気付かないかもしれませんが、それでも私は新人が初めて目を通すものだからという思いを持って取り組んだことを誇りに思います。